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「事業用資産の買換えの特例」の適用要件

土地や建物などの事業用資産を個人が一定の条件のなかで買換えた場合、譲渡税の課税を将来に繰り延べることができます。この特例を受けると事業資金に余裕が生まれるため、より活発な不動産運用が可能になります。今回は、「事業用資産の買換えの特例」について確認してみましょう。


「事業用資産の買換えの特例」とは

「事業用資産の買換えの特例」は、個人が事業用資産として所有する土地や建物などを譲渡し、そこで得た資金で土地や建物を新たに取得し事業に用いた場合に、譲渡益の原則80%に対する所得税の課税を先延ばしにできる制度です。ただし、特例の適用期限は2017年3月31日までとなっています。

この特例が適用されると、事業用資産の買換えの際に所得税の負担が少なくなり、より多くの事業資金を運用することができます。そのため、収益性の低い不動産を手放し、収益性の高い不動産を入手しやすくなります。


事業用資産の買換えの特例を受けるための適用要件

事業用資産の買換えの特例を受けるには、以下の要件をすべて満たす必要があります。なお、この特例を受ける場合は、ほかの特例を重複して受けることができません。

☑ 譲渡する資産と買換えで新たに取得する資産は、どちらも事業用のものであること。事業には農業、製造業、小売業などが該当します。また、アパートやマンションなどの賃貸や駐車場も対象となります。

☑ 譲渡資産と買換資産が、一定の組合せに当てはまること。代表的なものとしては、「東京都の23区、大阪市などの既成市街地等内にある事業用資産で、譲渡の際に所有期間が10年以上のものを譲渡し、国内の既成市街地等以外の一定の地域にある事業用資産を取得する場合」と「国内にある所有期間が10年以上の事業用資産を譲渡し、国内の事業用資産を取得する場合」の2つがあります。

☑ 土地を買換えるときは、取得する土地の面積が原則として譲渡した土地の面積の5倍以内であること。ただし、一定の農地への買換えの場合は、10倍以内となることがあります。

☑ 資産を譲渡した年か、その前年中もしくは翌年中に買換資産を取得すること。なお、前年中に買換資産を取得した場合は、取得した年の翌年3月15日までに「先行取得資産に係る買換えの特例の適用に関する届出書」を税務署長に提出する必要があります。

☑ 買換資産を取得した日から、1年以内に事業に使うこと。

☑ 原則として、譲渡した年の1月1日の時点で譲渡資産の所有期間が5年を超えていること。ただし、2017年12月31日までに行った譲渡については、この要件が停止されています。また、譲渡資産の所有期間が10年を超えていることが要件とされる場合もあります。

☑ 譲渡資産の譲渡は、収用、贈与、交換、出資によるもの、および代物弁済としての譲渡ではないこと。そして買換資産の取得は、贈与、交換、または一定の現物分配によるもの、所有権移転外リース取引によるもの、および代物弁済によるものではないこと。



【参考】
No.3405 事業用の資産を買い換えたときの特例|国税庁