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大都市の特例・政令指定都市への移行メリットとは?

政令で指定された人口50万人以上の市を「政令指定都市」といい、2016年8月現在、札幌市、仙台市、千葉市、さいたま市、横浜市、川崎市、相模原市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、岡山市、広島市、北九州市、福岡市、熊本市の20市がこれに該当します。
政令指定都市になることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。



政令指定都市には県から多くの権限が移譲される

政令指定都市になるための条件は人口50万人以上で一定の行政能力があることです。政令指定都市になると各種財源が移譲され、より高度で専門的な行政サービスが行えるようになります。そして、県を通して処理してきたことも、市の責任において迅速に対応できるのです。また、政令指定都市になると、以下の業務が新たに市の管轄となります。

☑ 児童相談所の設置
児童相談所は児童に関する専門的な相談を受け付け、家庭や成育環境に問題が見られる場合、一時保護や施設への入所措置をとります。市が相談所を設置することで、より円滑な活動ができるようになります。

☑ 精神保健福祉センターの設置
精神保健と精神障害者に関する専門的な相談・指導などを行う施設です。障害をもつ市民に対し、より円滑できめ細やかな支援活動ができるようになります。

☑ 療育手帳や精神障害者保健福祉手帳の発行
療育手帳や精神障害者保健福祉手帳は、通常、市を経由して県が交付しています。これを市単独で認定・交付できるようになることで、事務作業が迅速化します。

☑ 小中学校教職員の任免
県が実施している公立小中学校教職員の任免を市が行うことで、地域に密着した学校づくりができます。

☑ 都市計画の決定権限
県道や4車線以上の市道、一定規模以上の公園・緑地・土地区画整理事業、市街地再開発事業などの都市計画を市が独自に決定できるようになります。

☑ 国・県道の管理
市内の国道や県道を市が整備、維持補修することで市内道路を一元的に管理し、効率を高めます。

このほか、政令指定都市だけに適用される組織上の特徴として、「区」があります。東京都の特別区とは異なり、政令指定都市の区は「行政区」と呼ばれます。行政区には独自に区役所や区選挙管理委員会が設置され、地域の特色を生かしたまちづくりや、地域の実情にマッチするきめ細やかなサービスを実施できるのです。


自治体の合併で伝統文化が消滅する可能性も

政令指定都市の指定には50万人以上の人口が必要ですが、日本では一部の都市を除いて少子高齢化による人口減が進んでいます。人口の自然増が見込めないなかで政令指定都市への移行を目指す場合、周辺の自治体と合併するケースが増えるでしょう。地域の伝統ある地名の消滅や、古くから伝わる文化の消失が懸念されるところです。