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建物譲渡特約付借地権とは

「建物譲渡特約付借地権」は定期借地権のひとつで、借地権の存続期間を30年以上に設定し、契約満了時に借地人の建物を地主が買い取るという契約です。地主が買い取ることで底地人と借地人が同一になり、借地権が消滅します。ただし、建物譲渡特約付借地権は1992年8月1日施行の新借地借家法で創設されたため、実際に30年以上の期間が過ぎて契約が終了したケースがまだありません。メリットやデメリットについて不明確な部分が多く、契約には慎重な判断が必要です。


建物譲渡特約付借地権の特徴

通常の定期借地権の契約では、借地を地主に返すときは更地にするのが一般的です。しかし、建物譲渡特約付借地権では、地主が建物を買い取る約束を交わして契約します。

建物譲渡特約を設定するには、「確定期限付売買契約」と「売買予約契約」の2つの方法があります。確定期限付売買契約は賃貸借の期間を明確にし、建物を売買する日をあらかじめ決めて契約する方法です。一方の売買予約契約では、契約満了になる30年後以降に建物の売買をする契約を交わします。

登記や契約については、書面で残すように法律で定められているわけではありません。しかし、借地の返還が30年以上先であるため、その間に贈与や相続、譲渡などで借地権や底地権の所有者が変わる可能性があります。のちのちのトラブルを未然に防ぐためにも、当初から建物の仮登記を行い、契約書もきちんと残しておくべきでしょう。


メリット

土地を返還するときに更地にする必要がないので、借地人は建物の解体費用の負担がなくなります。また、建物は地主が買い取るので物件投資資金を回収でき、不動産運用がしやすくなります。

また、地主は30年以上にわたって地代や保証金などの収入を得ることができます。建物がマンションやオフィスビルの場合は、契約終了時に資産価値の高い物件を買い取ることができるうえ、賃料やテナント収入をそのまま引き継ぐことができます。


デメリット

契約期間満了時に建物に賃借人がいると、賃料やテナント収入が見込める反面、買い取った物件の明け渡しが困難になります。場合によっては訴訟に発展し、立ち退き料の支払いを命じられることになるかもしれません。

土地運用の視点で捉えると、地主にとっては自由度の低い契約になりかねず、せっかく物件を買い取っても運用収益に伸び悩む結果になる可能性もあります。