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相続した不動産を空き家として放置すると?空き家対策特別措置法とは

2015年5月26日より全面施行された「空き家対策特別措置法」。適切に管理されておらず安全性が確保できない危険な空き家や、公衆衛生の問題がある空き家には、市町村がその所有者に対し勧告や命令を下すことができるようになりました。空き家対策特別措置法によって、空き家の所有に今後どんな影響があるのでしょうか。


空き家対策特別措置法ができた背景

人口減少や住宅の老朽化などの原因により、空き家となる住宅は増加傾向にあります。空き家の増加は地方に限らず都市部も同様で、全国的な傾向として報告されています。5年ごとに調査される総務省の「住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家率は1993年で9.8%、1998年で11.5%、2003年で12.2%、2008年で13.1%となり、2013年には13.5%にまで上昇しています。

老朽化した空き家が放置されたままになると、屋根の落下事故や害虫の発生、犯罪の誘発など、周辺環境への悪影響が心配されます。そこで国は空き家対策特別措置法を制定し、危険な空き家の修繕や撤去を求める方針を打ち出しました。


「特定空き家」だと固定資産税の特例対象外

空き家対策特別措置法では、倒壊や公衆衛生に問題がある「特定空き家」にみなされるかどうかがポイントとなります。特定空き家の調査のために市町村が立ち入り検査をする場合がありますが、空き家の所有者がこれを拒んだ場合、50万円以下の過料が科せられることになってしまいます。

また、これまで空き家は住宅用地とみなされ、200㎡までであれば固定資産税が6分の1に軽減される優遇措置の対象でした。しかし空き家対策特別措置法の施行により、周辺環境に問題を及ぼす特定空き家とみなされると、今後は税の軽減を受けることができなくなってしまいます。


違反者には罰則規定もあり

市町村は特定空き家の所有者に対し、空き家の修繕や撤去などを求めて助言・指導、勧告および命令を行うことができます。さらに特定空き家の所有者がこの措置に従わなかったときは、行政代執行で市町村が特定空き家を強制撤去することも認められているのです。なお、命令に違反した特定空き家の所有者には、50万円以下の過料が科せられます。

また、空き家対策特別措置法には空き家の管理強化や活用を促す役割もあります。これまで放置されてきた空き家への取り組みが活性化している面もあるので、所有する空き家がどのような状況にあるのか、今一度見直してみるのもいいかもしれません。


参考:
空き家の現状と問題について(PDF)|国土交通省