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CRE戦略を実践するための棚卸とは?

企業価値を高める経営戦略のひとつとして、いまや必須ともいえる「CRE戦略」。しかし、日本では、自社の所有資産である企業不動産について把握・管理ができていない企業が未だに数多く見られるのが現状です。そんな企業がCRE戦略を始めようとしたとき、まず必要となるのは何でしょうか。それは、自社の不動産、つまりCREの棚卸です。今回は、CRE戦略を実践するために必要な「棚卸」についてご紹介します。


企業不動産の本当の価値を見極める

CREの棚卸のためには、まずは土地や建物、または設備といった固定資産を企業全体でどれほど所有しているのかを整理し、状態を把握します。もちろん、各支社や部署別で管理しているものや倉庫に眠っているもの、さらには遊休地などすべてです。そして、土地や建物といった分類ごとに資料収集や実態調査を行いましょう。具体的にいうと、その不動産の特性や収益、権利関係、違法箇所の有無、耐震性能などについて一元化して整理します。
そのためには、必要な情報に優先順位をつけ、その収集と整理を継続的に行うこと、そしてそれを実現できる体制を構築することが大切です。そうして集めた情報は、すぐにCRE戦略に活かせるわけではありませんが、それが、企業不動産が持つ本当の価値や運用コスト、ひいては将来のリターンを分析するための第一歩となります。それぞれの企業不動産を俯瞰的に分析できれば、中長期的に考えると保有し続けるべきか、または売却すべきかが明確となるのです。CRE戦略は、この棚卸があってこそスタートが切れるといえるでしょう。


検証角度によって潜在価値やトータルコストが見えてくる

企業不動産のなかに賃貸不動産があったときは、どう棚卸すればいいでしょうか。その価値は、時勢やマーケットによって変化するため、まずはそれらを調査して現状の賃貸条件が適正かどうかを見直します。その際、もし思ったよりも収益が上げられていないことがわかったなら、建て替え等を視野に入れて新たな収支計画を立てれば、その不動産の潜在価値が見えてきます。もし、自社所有の賃貸不動産なら、レイアウトの変更や建て替えによって効率的な空間活用を実現することもできますし、あるいは外部への賃貸などによって新たな収益も期待できるでしょう。
不動産を長期保有する際は、ランニングコストの適正化を図ることも重要です。低コストばかりを追求するのは論外ですが、企業不動産の管理体制や修繕費にムダが多いと莫大な出費が必要となります。管理体制や維持・修繕コストを精査することで、日々のランニングコストや修繕費用を適正化できれば、企業不動産の「本当の価値」も検証しやすくなります。


戦略的な売却で企業不動産を最大限活用

棚卸の結果、保有する不動産を売却した方がその不動産を最大限活用できると判断したときは、売却する相手や方法を戦略的に選ぶことによって、より有利な条件で売却することができます。
自社が所有する企業不動産の場合は、売却していったん手放したあとに改めて賃貸する、いわゆる「セールス&リースバック」という手段や、思い切ってほかの場所に移転するという選択肢があります。また、所有権を単に売却するのではなく証券化することで、計画的な資金調達やオフバランスなどのメリットを享受することも可能です。
このように、企業経営に付与できるCRE戦略を実践するためには、まずは棚卸されることをおすすめします