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丸紅私募リート、渋谷区神宮前で建設中結婚式場の底地を取得

現在、CRE戦略として底地を売却しようとする企業は増えてきています。また、上場リートや私募リート、私募ファンド、年金基金などの機関投資家は長期安定資産として「底地」に注目しています。※「底地」とは一般的に建物と土地の所有者が別々で、借地契約が締結されている土地の所有権のことです。

旧借地借家法のもとでは借地人保護の観点から地主の権利は制限されていたため、投資家にとってはリスク資産でした。それが1992年の借地借家法の施行により定期借地権が制度化されることによって法的に安全資産と考えられるようになりました。今回は、底地に関するビジネスの事例を交えて、機関投資家が底地への投資に注目している背景をお話します。



<事例>
日本たばこ産業から購入した土地に結婚式場という付加価値をつけて売却


総合商社 丸紅グループ傘下の丸紅プレイベートリート投資法人は、東京都渋谷区神宮前で現在建設中の結婚式場の底地の大部分となる約3000㎡を、エムジーリース(三井住友ファイナンス&リースと丸紅が出資するリース会社)から取得しました。これは、結婚式場の誘致が決まり、建物が着工されたことを目処に、今年6月に日本商業開発の子会社から売却されたものです。
そもそもこの土地は、2013年9月に日本商業開発が子会社を通じて日本たばこ産業(JT)から取得したものでした。初期投資を抑制しながら、好立地の結婚式場として利用したいテナントと事業用の定期借地権を締結することで底地に「付加価値」をつけ、安定した収益を生み出す地主ビジネスへと発展させたのです。


底地が投資先として注目を集める理由とは?

事業用定期借地権は、3つある定期借地権のうちの一つで、居住用ではなく事業のために土地を賃貸借する借地契約です。ここで改めて事業用定期借地権の主な特徴を、投資家の視点で見てみましょう。

→事業用定期借地権を用いた地主のメリット
☑ 10年~50年と中長期に渡り安定したキャッシュフローが得られる。
☑ 契約満了時には土地が更地で返ってくるため解体費用等は不要。
☑ 契約満了時点で再度借地契約を締結することも可能で、選択権が地主にある。


土地を所得し、自ら建物を建築してテナントを探す場合には、建物の建築や賃貸に必要な投資や資金の借入などでリスクが生じる可能性があります。また定期的に保守・修繕などの追加投資も必要になりますが、事業用定期借地権を用いた底地であれば、賃借による地代収入を得られ、必要な費用は固定資産税のみです。
さらに契約期間終了時には、原則としては更地での返還を求めることになりますが、

1) 他のテナントと定期借地契約を結ぶ。
2) 第三者へ売却してしまう。
3) また同じテナントと再度、定期借地契約を結ぶ。


上記すべて、地主側に選択権があります。
また、契約期間内での解約に対しては更地返還という大きな抑止力を持っているのも、地主としてのメリットのひとつです。
低リスクで中長期的な収益が期待できる底地ビジネス。投資家から注目を集めるのも納得できます。